8月12日に大分市で開催されたUEFA公認A級ライセンス指導者「中野吉之伴サッカークリニック&ポイント解説講座」には続きがあった。
翌8月13、14の両日、中津市のサッカークラブ 『FCジュニオール』
が主催した講演会とクリニックがそれ。
13日に、50人強の参加者を集めた「中野吉之伴&池上正スペシャル対談」、
14日には、指導者向けのクリニックが開催された。
講演会には、
FCジュニオールのジュニアユースの選手、
ジュニアとジュニアユースの保護者、
同チームの指導者及び、外部の指導者が参加。
「子供たちの成長を促す声掛けの力」を大きなテーマに対談形式の講演が
行われた。
同チームの浦本雅志監督によると、「この講演会に子どもたちも
参加したことで、おもしろい現象が起きた」とのこと。
○口出し過ぎ?それともサポート不足?~親の関わり方のジレンマ~
○親が変わると、子どおが変わる!~成功体験から学ぶ~
○指導者と保護者の連携で、より良いチーム作りを
などのテーマごとに、中野氏や池上氏が、当事者である子どもたちに
「どう思っているの?」と問いかけながら話が進行していった。
例えば、○口出し過ぎ?サポート不足? のテーマでは、
「どんな口出しが嫌なの?」と子どもたちに質問。
グループディスカッションで出てきた意見を代表者が発表した。
「試合中や試合後の車の中で保護者から言われること全般が嫌」
という気持ちが、保護者に直接届けられた。
日常ではなかなか聞けない本音の気持ちを知ることで、
「だったら、大人はどうする?」のスタート地点が見えてきたという。
「子どもたちは、負けたくて負けているわけではないし、
失敗したくて失敗しているわけでもない。
子どもたちはいつも一生懸命やっている」と中野氏。
一方、保護者の方も「過干渉でない方が良いとは判っていても、
なかなか自分が受けてきた教育の考え方が抜けない」
などの悩みを本音で語ったそうだ。
2日目のクリニックのテーマは、大分会場と同じ
「認知・判断・コミュニケーション」。
参加する子どもたちの認知行動や判断場面を必然的に設定し、
意図的にエラー場面をコントロールしながら、
その場面場面に合った適切な言葉で解決の糸口を提供していく。
レベルの高い中野氏のオーガナイズを毎年学ぶことが、
より良いチームづくりに欠かせないと浦本監督。
◇保護者と指導者が、子どもたちの成長をサポートするための知識とスキルを習得する。
◇子どもたちの自主性と自信を育むための具体的な方法を学ぶ
◇保護者と指導者が協力し、より良いチームづくりを進める
今回同チームが掲げたクリニック及び講演会の狙いは以上の3つ。
大分会場も中津会場も、毎年の積み重ねがやがてスポーツを通した人材育成、
そして社会環境に繋がると信じる。
今夏の中野吉之伴ゼミIN 大分&中津 は、それぞれに、
子どもたちの成長のためのサポートを考える良い機会になったと思う。